H29.1.6遅れていた研修報告

昨年8月8日、全国市町村国際文化研修所が主催するAI関連の研修を受けました。

 新聞やテレビでは断片的に見聞きしていましたが、AI、IOT、ビッグデータの世界は想像を超えるものでした。

 今までは仮説を立てて調査をし、分析することで意思決定していましたが、ビッグデータ時代はデータの示す世界が真実になるそうです。

 人工衛星や様々なセンサーの発達で色々な種類の膨大なデータがリアルタイムで取得、処理できるようになりました。

 このビッグデータを基に、自動販売機は売れるものを自分で考える。カリフォルニア州オークランドでは犯罪マップをリアルタイムで表示し、どこで犯罪が起きるか予測している。東京では流しのタクシーが客のいる場所を予測しているなど、今までにない手法で人の仕事が行われているそうです。

 IOTは蒸気機関、電機、ITに次ぐ第4次産業革命です。あらゆるもの(ドア、服、車、食器等なんでも)にセンサーを付け、どこにあって、どのように活用されているかなど、全てデータとして蓄積し、モノとヒトとサービスがインターネットを通じて繋がっています。

 AIは、こうして集まった莫大のデータから様々な判断をします。人の脳の2500倍のデータが行き交う中ではAIの力を借りるのが効率的かもしれません。

 IBM社のAI「ワトソン」がアメリカのクイズ番組で最高金賞を受賞したこと、東大医学研究所はIBMと共同でがん患者に投与すべき抗がん剤を判別できるシステムを構築したこと、ワシントンポストは2016年のリオオリンピックの記事をAIが担当したこと、イギリスではAIとの会話テストで30%の人が人間と間違える会話システムができているなど、様々な分野でAIが活用されていることが報告されました。

 しかし、課題も多く、フィルターバブル(AIがユーザーの情報や振る舞いに基づいて判断するため、ユーザーに合った情報のみを提供するので、自分に都合の良い情報しか入ってこず、自分の文化、思想の中に孤立してしまう)、デジタルレッテル(AIによって識別された結果によって不当な差別を受ける)、人間がAIに気に入られるように動くようになるなどがあげられました。

私もAI関連のニュースはいろいろ見聞きしていましたが、中西先生のお話は少しショックでした。子供のころ見たアニメやマンガ、推理小説で読んだことが現実に起こっています。  課題にある通り思想の孤立も差別も人の行動判断もAI任せでは困りますが、SF小説や映画のようにAIに支配された人間社会にはなりたくないと思います。便利な部分だけを活用し、人が機械を支配しながら人の世が末永く続くことを祈ります。


H29.1.6遅れていた研修報告_c0161833_13593796.jpg

  殺風景なので数年前の春の富士山です。

もうじきみられると思います。



by hiroshi-iwana | 2018-01-06 14:00 | 研修報告

富士市議会議員 笠井浩の日記


by hiroshi-iwana